重防食塗装とは

 重防食塗装とは、厳しい環境下に晒される建物や構造物を腐食や錆から防ぐ塗装のことです。
橋や高速道路、鉄塔など、私たちの身近なものに活用されている塗装技術となります。
長期に渡って使用される橋や高速道路などにこの技術を活用することにより、耐久性の向上は元より、
メンテンスサイクルの低減やコストの削減などが期待できる技術となります。
また近年では社会インフラの長寿命化を実現するものとして、SDGsやLCCの観点からも注目されている分野となります。
弊社は創業以来、この分野の第一人者として実績を培って参りました。

高速道路の橋梁塗装

新設の橋梁塗装においては、ブラスト処理等の下地処理を行います。また既存の橋梁塗装においてはブラスト処理や剥離剤を用いて下地処理を行います。
その後、ジンクリッチペイント(防食塗料の塗布)による下塗り塗膜の形成を行います。その後、付着性を確保する中塗り塗料による処理を行った後に、下塗り、中塗り塗膜の紫外線などによる劣化を防ぐ耐候性に優れた上塗り塗料を塗り重ね鋼材を保護します。
下地処理、下塗り、中塗り、上塗りを規定通り、品質管理を徹底することで美しく強靭な景観を維持することができます。

プラント塗装

一般的に海に近く、海水による塩害や、遮蔽物が少ないために強い紫外線
などに晒されやすいプラント。
こういったプラントでの塗装工事は、素地調整や塗料使用、塗装回数
などの基本的事項と共に、塗装時の温度・湿度環境など、様々なことを
想定しながら塗装を行っていきます。
近年、弊社では、これまでの実績をご評価頂き、よりシビアな現場管理が
要求される防衛施設内での工事もご下命頂いております。

重防食塗装の流れ

1ブラスト

下地処理ではブラスト処理が多く利用されます。ブラスト処理とは、
金属系及び非金属系の研削材をブラストタンクに投入し、
コンプレッサーにて加圧した圧縮空気とともに高速エアで噴射し、
鋼材に均一な目粗しを行うことを示します。

その需要は造船・プラント・自動車・建築・発電所・高速道路・橋梁等、多岐に渡り、国内に限らず世界中で必要とされる下地処理の工法です。

  1. 研削材を高速エアで、
    噴射します。

  2. 研削材が加工物に衝突し、
    不純物や塗装を飛ばします。

  3. 不純物が取り除かれ、
    均一な目粗しが完了。

    優れた塗装を
    形成しやすいなどメリット多数

2防食下地処理

防食下地処理で利用されるジンクリッチペイントとは、高濃度亜鉛末を含有している一次防錆塗料です。建築物・橋梁・鋼構造物などに使用される金属の腐食を長期間防ぐために用いられます。
英語で表記すると「zinc rich primer」であり、これを直訳すると
「亜鉛(zinc)が豊富な(rich)下塗り塗料(primer)」となります。
ジンクリッチペイントには犠牲防食効果があり、亜鉛末が鉄素地より先に
腐食し、鉄素地を守ります。さらに下塗り・中塗り・上塗り塗装を行うことにより、保護被膜が形成され表面被膜が綿密になり、空気や水の侵入を防ぐ効果があります。

3下塗り

防食下地との付着性確保と、腐食性物質の遮断を目的に下塗り塗装を
使用します。ポリウレタン、エポキシなどの塗料を使用します。

4中塗り

下塗りと上塗り塗膜の付着性を確保するために、中塗り塗料を使用します。
ポリウレタン、エポキシ、フッ素など下塗りと上塗りの成分に合わせた塗料を選択します。

5上塗り

下塗り、中塗り塗膜の紫外線などによる劣化を防ぐ、耐候性に優れた上塗り塗料を塗り重ね鋼材を保護します。
また、上塗りは外観(光沢・色相)を美しくする仕上げの工程です。
こちらも中塗り同様に、ポリウレタン、エポキシ、フッ素などが代表的な塗料となります。